自動化で最も重要な構想設計について

構想設計とは、機械のコンセプトを方向づける重要な工程です。この段階では、製作したい自動機やアイデアを具現化するため、生産技術、製造、品質管理など関係部署と緊密に連携し、要求仕様の擦り合わせを行います。

ここでの検討が後工程に大きく影響するため、システム全体の最適化を目指した入念な構想設計が不可欠です。

技術的実現性の検証から運用面での課題抽出まで、プロジェクトの成否を左右する重要な要素を総合的に考慮していきます。

設計ポリシー<5つの追求>

  1. 作業性の追求
    <作業者目線を大切にする>
    実際に作業される担当者に耳を傾け、または作業者目線でお客様と協議することでより使いやすさを追求します。
  2. スペースの追求
    <限られたスペースでパフォーマンスを最大限にする>

    設置スペースを元に機能を発揮できるようアイデア、創意工夫そして設計ノウハウを織り交ぜコンパクト化を追求します。
  3. 機能美の追求
    <シンプル・イズ・ベストをモットーにする>

    シンプルな構造、耐久性を考慮したデザイン、人に優しい機能美を追求します。
  4. 安心・安全の追求
    <作業者に優しく安全を第一に考える>

    安心して作業できる作業性と安全性を堅守。作業効率と安全第一、相反する課題の両立を追求します。
  5. 費用対効果の追求
    <良品率・効率アップで生産性向上に貢献する>

    設備の導入でお客様の生産性向上、作業者負担軽減による相乗効果でトータル費用の削減を追求します。

良い自動機を作るための確認項目例

確認項目例①|自動機や装置(FA機器)の製作目的、及び、ロボット化の背景や理由

自動機や装置(FA機器)の導入を検討する際は、まず製作目的を明確にすることが重要です。現状の生産における課題や問題点を特定し、期待される生産性向上の具体的な数値目標を設定します。

また、自動化・ロボット化の背景として、人手不足や技能伝承の課題、作業環境の改善必要性、品質の安定化などを考慮します。

これらの要素を踏まえ、現行工程のボトルネック解消や危険作業の自動化など、具体的な導入理由を明確化することで、最適なシステム構築が可能となります。

確認項目例②|想定している予算、及び、開発期間(製作納期)

自動機や装置(FA機器)の導入においては、投資予算と開発期間の明確化が不可欠です。予算面では、設備投資の総額、期待される投資回収期間、およびランニングコストの試算を行います。

開発期間については、設計から立ち上げまでのスケジュール、生産ラインへの組み込み時期、そして量産開始時期などの重要なマイルストーンを設定します。

これらの条件を事前に明確化することで、コストと時間の両面で効率的なプロジェクト管理が実現できます。

確認項目例③|自動機を製作するにあたっての必須要件の抽出

自動機や装置(FA機器)の製作における必須要件の抽出は、プロジェクトの成否を左右する重要な工程です。生産能力(タクトタイム)、加工精度、品質保証方法など、製品品質に直結する基本性能を明確にします。

また、設置スペース、ユーティリティ(電気・エア等)の使用条件、安全対策、メンテナンス性などの設備要件も同時に検討します。

これらの必須要件を事前に明確化することで、設計変更や手戻りを防ぎ、効率的な開発を実現できます。

このように、構想設計は自動化プロジェクトの方向性を定め、その後の開発全体の土台となる極めて重要な段階です。入念な構想設計により、プロジェクトのゴールが明確になり、効率的な開発と確実な成果の実現が可能となります。私たちは、お客様の課題解決に向けて、この構想設計段階から確実な取り組みを心がけ、最適なソリューションを提供してまいります。

 

三習工業の対応範囲

お客様のご要望・課題に、迅速・的確に対応するため当社は、営業から設置・試運転まで当社エンジニアが行います。
設備製造に必要なものはすべて弊社で対応します。

役割内容
営業お客様のご要望・課題など欲している仕様を明確にまとめ見積仕様書を作成いたします。
もしくは、お客様からの見積仕様書を基に技術的課題・仕様の再確認を行います。
機械設計製作仕様書をもとにお客様と打合せを重ね、構想設計を行います。
電気設計製作仕様書をもとにお客様と打合せを重ね、機械設計エンジニアとすり合わせを行いながら設計を行います。
組立配線設計図をもとに設計エンジニアとコミュニケーションを取り組立配線を行います。
制御盤製作も社内エンジニアが行います。
工場フロアは広い製作スペースを確保。約20m製造ラインも製作可能です。
調整設計エンジニアが責任を持って仕様確認し調整いたします。
仮立会機械の完成に合わせて出荷前に仕様が満足しているかお客様に確認頂きます。
輸送・搬入・設置協力輸送会社にて機械を輸送します。
完成した機械は清掃後ラッピングし出荷いたします。
当社設備のホイストまたはフォークリフトを使用しトラックに積み込みます。
場合によっては、ラフターを使用したり、ユニック車で輸送を行います。
設置は設計エンジニア立ち会いのもと作業を行います。
規模の大きい機械など、エンジニア立会のもと設置業者にご協力頂く場合もあります。
試運転エンジニア立ち会いのもと、IOチェック、ユニット確認、動作確認、試運転を行います。
ご要望によっては、生産立会も行います。