アルミニウムの語源

デービー(アルミニウムの歴史でご紹介したイギリスの電気化学者)は、明ばんの中に新しい金属があることは間違いないとの確信の上に立って、この仮定の金属を、それまでの通俗的な「粘土からの銀」に代えて、科学的にアルミアム(Alumium)と名付けました。これが現在のアルミニウムの語源です。アルミアムのアルムは明ばん(alum)のつづりと合致し、元々は明ばんの分析から生まれた金属と解釈できます。

その後、ラテン語のアルーミネ(alumine:光を持ったものの意味)の語音と調和するようにアルミナム(Aluminum)と変えられ、更にこのあとフランスのドビルによって正式にアルミニウム(Aluminium)と命名されました。言うなれば「光の金属」、英語では軽金属の意味にも通じるライト・メタル(LightMetal)です。

しかしアメリカではいまだにアルミナムというつづりを使っています。その理由は色々な説はありますが、一説によると、米国アルミニウム産業の先鞭をつけたある会社が、この金属を市場に紹介するに当たり、うっかりしてドビルの決めた正式名称のつづりから「i」の字を一つ抜かしたのがそのまま流布してしまったとの説があります。

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